乾癬のメカニズム、炎症反応調節、細胞間シグナル伝達物質、サイトカイン

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細胞間シグナル伝達物質サイトカインCytokines, an intercellular signaling molecule that regulates the inflammatory response

乾癬

細胞間シグナル伝達物質サイトカイン

組織や細胞に炎症が起きる際、炎症反応の司令塔となる細胞は、サイトカインという化学物質を分泌して、周りに「炎症を起こせ」という命令をくだします。命令を受ける側の細胞表面にはサイトカイン受容体(レセプター)という装置が設置されており、ここにサイトカインが結合することで、「細胞→細胞」間の命令の伝達が行われます。サイトカインは手紙、サイトカイン受容体は郵便受けの関係にあたります。サイトカインには様々な種類があり、命令の内容によって使い分けられています。

命令を受けた細胞の内部では、引き続き「分子→分子」での命令伝達が起こり、最終的に核内の遺伝子の発現調節の変化へと繋がります。

このような、「細胞→細胞」および「分子→分子」の命令の流れをシグナル伝達と呼びます。

乾癬
サイトカインを媒介とした細胞間のシグナル伝達

免疫に関連する「細胞→細胞」間の命令の伝達はサイトカインが媒介する。サイトカインは、シグナルの受け取り手の細胞表面に存在する特定のサイトカイン受容体と結合する。

サイトカインは近隣の細胞への命令伝達に用いられます。似たような働きをするものにホルモンがあります。ホルモンは血管の中を流れ、離れた場所の細胞へ命令することができます。

炎症を抑える命令もサイトカインが伝達

サイトカインは、炎症反応促進の命令を伝える分子だけではりません。IL-10をはじめ、炎症反応沈静化の命令を伝える抑制性のサイトカインも存在しています。

免疫反応のバランスがうまく保たれるには、炎症反応促進性のサイトカインと抑制性のサイトカインの分泌量がうまく調節されることが重要となります。

乾癬に関連する主なサイトカイン

名称 概要
TNF-α 樹状細胞、T細胞などの免疫系細胞だけでなく、表皮の角化細胞など、幅広い種類の細胞が分泌、受容する。
IL-12 樹状細胞が分泌し、受容したT細胞はTh1細胞に分化する。
IL-17 Th17細胞が分泌し、表皮の角化細胞が受容する。
いくつかの種類があり、乾癬にはIL-17A、IL-17F、IL-17A/F、IL-17Cが深く関与している。
IL-22
Th22細胞が分泌し、表皮の角化細胞が受容する。
IL-23 樹状細胞が分泌し、受容したT細胞はTh17細胞やTh22細胞に分化する。
IFN-γ Th1細胞が分泌し、表皮の角化細胞が受容する。
IL-10 炎症反応の沈静化命令を伝えるサイトカイン。

TNF:腫瘍壊死因子、Tumor Necrosis Factor
IL:インターロイキン、Interleukin
IFN:インターフェロン、Interferon

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