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ビメキズマブ(製剤名:ビンゼレックス) Bimekizumab(Bimzelx)

ビメキズマブ

ビメキズマブ(製剤名:ビンゼレックス)は、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症に使用される生物学的製剤(バイオ医薬品)で、剤形は注射剤(皮下注射)となります。

炎症反応を促進するシグナル伝達物質 IL-17AおよびIL-17Fの働きを阻害することで、乾癬の症状を改善すると考えられています。IL-17AおよびIL-17F両方をターゲットする唯一の製剤となります。

日本皮膚科学会に承認された医療施設で処方してもらうことができます。

前提のメカニズム

乾癬の発症には、生体防御を目的とする免疫機能の中の、炎症反応が深く関わっています。

炎症反応の際、司令塔となる細胞は、サイトカインという化学物質を分泌して、周りの細胞に「炎症を起こせ」と命令をくだします。乾癬の発症に重要なサイトカインの一つにIL-17AおよびIL-17Fがあります。これらは、近年発見されたTh17細胞というT細胞の一種によって分泌されます。

それぞれについての詳細は以下のページをご覧ください。

  • 乾癬と炎症反応
  • 細胞間シグナル伝達物質サイトカイン
  • 炎症性サイトカインIL-17A

ビメキズマブの効果メカニズム(作用機序)

ビメキズマブ(Bimekizumab)は、IL-17AおよびIL-17Fと特異的に結合するよう作られた抗体を有効成分とする薬です。

抗体は、免疫系の細胞が産生する「ミサイルや矢」のような役割をする大きな分子で、抗原(標的)に結合しその働きを阻害したり、破壊するのを手伝います。

ビメキズマブは、IL-17AおよびIL-17Fに結合し、これらと受容体の結合を阻害することで、炎症反応促進の命令が伝わるのを防ぐ働きをします。

乾癬
ビメキズマブによるIL-17AおよびIL-17Fの阻害

ビメキズマブはIL-17AおよびIL-17Fに結合しその働きを抑制する阻害薬である。ビメキズマブの働きにより、細胞核への炎症反応促進性のシグナル伝達が抑制される。

乾癬発症箇所の近傍では、炎症反応促進の命令を受けヘルパーT細胞から分化した17Th細胞が、IL-17AおよびIL-17Fを分泌しています。これらにより炎症反応促進へ舵を切った表皮角化細胞や免疫系細胞は、自身もまた、同様の命令を周りにくだし、「炎症を起こせ」という命令があちこちで飛び交っているような状態になっています。ここにビメキズマブが辿り着くと、ビメキズマブがIL-17AおよびIL-17Fと結合し、こららが受容体と結合するのを阻害します。すると、「炎症を起こせ」という命令の伝達がストップすることになります。

このようにして、ビメキズマブは、IL-17AおよびIL-17Fに結合し炎症反応のシグナル伝達を阻害することで、炎症反応を減少させ、乾癬の症状を緩和していると考えられています。

また、ビメキズマブは、IL-17AおよびIL-17F両方をターゲットする唯一の製剤となります。

乾癬
ビメキズマブはIL-17AおよびIL-17Fに結合しその働きを阻害する

ビメキズマブはIL-17AおよびIL-17Fに結合しその働きを抑制する阻害薬である。これらの受容体への結合が阻害されるため、細胞が炎症反応へ舵を切らず、乾癬の症状が緩和されると考えられる。

基本情報

どうやって使用するの?

抗体製剤の入った薬液を、皮下に注射します。

どんな時に使用されるの?

既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症が、適応疾患となります。

どこで出してもらえる?

処方箋(しょほうせん)医薬品となりますので、医師による診断と処方箋が必要になります。ドラッグストアなどで直接購入することはできません。

日本皮膚科学会から乾癬生物学的製剤使用承認施設として認めらえた医療施設でのみ、処方してもらうことができます。

公益社団法人日本皮膚科学会 乾癬生物学的製剤使用承認施設
https://www.dermatol.or.jp/modules/biologics/index.php?content_id=4#syounin

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