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ウパダシチニブ(製剤名:リンヴォック)Upadacitinib(Rinvoq)

乾癬

ウパダシチニブ(製剤名:リンヴォック)は、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)の方が処方対象となる内服薬(飲み薬、経口薬)です。

JAK(ヤヌス キナーゼ)という酵素の働きを阻害することで、細胞内における炎症反応の伝達を阻害し、乾癬の症状を改善すると考えられています。

一般的な病院や医院など、多くの医療機関で処方してもらえます。

前提のメカニズム

乾癬の発症には、生体防御を目的とする免疫機能の中の、炎症反応が深く関わっています。

炎症反応の際、司令塔となる細胞は、サイトカインという化学物質を分泌して、周りの細胞に「炎症を起こせ」と命令をくだします。命令を受ける側の細胞がこれを受け取ると、命令伝達の舞台は今度は細胞の内部へと変わります。細胞膜近傍から細胞核へ向かい種々のシグナル伝達が起こるのですが、そのスタートを切るのがJAKという酵素です。JAKの活性化は、サイトカインを受け取り活性化した状態のサイトカイン受容体により誘導されます。

それぞれについての詳細は以下のページをご覧ください。

  • 乾癬と炎症反応
  • 細胞間シグナル伝達物質サイトカイン
  • JAK

ウパダシチニブの治療メカニズム(作用機序)

ウパダシチニブ(Upadacitinib)は分子サイズの小さな薬で、飲み薬として摂取され細胞に取り込まれると、JAK(ヤヌス キナーゼ)と結合します。

通常、サイトカインが受容体に結合すると受容体によるJAKの活性化が起こりますが、ウパダシチニブがJAKに結合している状態では、受容体によるJAKの活性化が阻害されます。
JAKが活性化されないままですから、他の細胞から伝達されてきた「炎症を起こせ」という命令がここで途絶えることになります。

このようにして、ウパダシチニブがJAKの活性化を阻害することで炎症反応促進の命令伝達が抑えられ、その結果、乾癬の症状が緩和されると考えられています。

JAKには、JAKファミリーと呼ばれる構造と働きの似た4つのグループがあり、ウパダシチニブはそれら全てと結合することができます。
特に生体内では、JAK1、JAK2への阻害効果が高いと考えられています。

乾癬
ウパダシチニブ(リンヴォック)によるJAKの活性化の阻害

ウパダシチニブがJAKに結合することで、受容体によるJAKの活性化が起きなくなる。JAKが活性化されないので、炎症反応を促進するシグナル伝達がここで途絶えることになる。

基本情報

どうやって使用するの?

経口薬(飲み薬、内服薬)で、剤形は錠剤です。

どんな時に使用されるの?

既存治療で効果不十分な関節症性乾癬(乾癬性関節炎)が、乾癬での適応となります。

どこで出してもらえる?

処方箋(しょほうせん)医薬品となりますので、医師による診断と処方箋が必要になります。ドラッグストアなどで直接購入することはできません。

本剤の使用は、日本皮膚科学会より生物学的製剤と同様、承認施設に限定されています。詳しい情報は、かかりつけの先生に相談してみてください。

https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/about/Upadacitinib_guid.pdf

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